持家/借家の「有利/不利」を生みだすメカニズムは複雑である。しかし、持家セクターに援助を集中する住宅システムが持家の有利さを強化したことは明らかである。持家指向は「自然現象」として生まれるのではなく、住宅システムによって育てられてきた。持家取得を有利にするのは、それへの援助だけではない。賃貸セクターに対する援助の不在が借家居住を不利にし続け、持家の相対的な有利さを強調する。住まいを改善し、暮らしのセキュリティを確保しようとするとき、持家取得以外に有力な選択肢は準備されていない。
(参考)
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住宅所有の安全性は完璧ではない。バブル経済の崩壊は住宅の資産価値を損なった。持家の老朽は修繕のためのコストを増大させる。失業・倒産・所得減少などのために持家を手放す世帯が存在する。しかし、持家/借家の「有利/不利」を構築する住宅システムのもとで、多くの世帯は賃貸住宅との比較において住宅所有を有利と判断した。