神戸小学生殺人事件を犯した少年の母親は、警察による家宅捜索が行われ、子ども部屋から重要な物的証拠が発見されても、息子の犯行を認めようとはしませんでした。連続幼女殺人事件の被告の父親も、息子の無実を信じて「何かの間違いだ」と主張し、それを証明する一環として、息子の部屋を新聞記者に公開しました。しかし、室内を覆うばかりにうず高く積まれた六〇〇〇本ものビデオテープは、私たちにどこか異様な雰囲気を伝えるばかりで、父親の主張とは正反対の効果をもたらしてしまったと言えるでしょう。
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親が与えた子ども部屋であるにもかかわらず、そこが事件解明のカギを握る重要な場と化していた事実は、同世代の子を持つ親にとって、「うちの子に限って」では片づけられないインパクトを持っていました。ここで着目しなければならないのは、人間には多面性があり、いくつもの顔を使い分けて生きているという事実です。もちろんこれは、子どもであっても例外なく当てはまるはずです。